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低圧室での事故のニュースについて

2024年4月12日、このようなニュースが飛び込んできました。

まずは事故に遭われた方の1日も早い回復を願っております。
犠牲になられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

低圧カプセルで競輪選手が意識不明の重体 宇都宮の施設で2人搬送 トレーニング中か、宇都宮中央署が経緯調べる

ニュースを要約すると以下のようになります。

  1. 低圧室を利用していた競輪選手の男性から「女性の具合が悪そうだ」」と119番があった
  2. 駆けつけた消防隊員が外側から扉を開け、低圧室内で意識を失って倒れている競輪選手の男性と施設関係者の女性を発見し、救急搬送した。
  3. 低酸素室は内側からも開けられる構造
  4. 男性は意識不明の重体。女性は意識を取り戻した
  5. 低圧室は内部で操作する仕組みで、女性が動かしていた
  6. 男性は通報後に意識を失った

高地トレーニングが行われる環境を低地でシミュレートするには2つの方法があります。

  1. 低圧常酸素(最近は低圧低酸素と呼ばれることが多い)
    • 完全密閉の空間を作り、内部の空気をバキューム等で抜くことにより気圧を下げ高地環境を再現する。例えば約0.75気圧まで下げると標高2500m相当の気圧となる
  2. 常圧低酸素(弊社の採用しているシステム)
    • 気密性の高い空間を作り、気圧は変えずに内部に酸素濃度の低い空気を送り込む事で酸素濃度を下げ、擬似的に高地環境を再現する。例えば標高2500mをシミュレートする場合酸素濃度を通常の約75%にする。

 

弊社が採用している常圧低酸素は、厳密的な高地環境シミュレートではありませんが、以下のような利点があります。

  1. 人の出入りが容易に可能
    • 商業的に向いている
    • 調子が悪くなれば外にすぐ出られるので圧倒的に事故のリスクが少ない
  2. 低圧室と比較してCO2が蓄積しにくい(常にフレッシュな低酸素が供給されるため)
  3. ランニングコストやメンテナンス費用が低圧室と比較して安価

まだ正式な発表がされていないので今回の事故原因は予想でしかありませんが、以下の事が可能性として考えられます。

  1. 競輪選手が必要以上に高い標高(6000m〜など)を要求した
  2. 制御装置が不具合を起こしバキュームが停止せず、標高が上がり続けた(気圧が下がりすぎた)
  3. 必要以上に気圧が下がったため、外から扉が押され、内部から扉が開けられなくなった。
  4. 安全装置の不具合
  5. 操作のできる女性が先に具合が悪くなったため、男性が操作方法がわからなかった

低酸素トレーニングに対する注目が少しずつ高まるにつれ、常圧低酸素だけでなく低圧室にも注目が集まっていますが、低圧室を採用される方は今回の様な事故が起こる可能性も踏まえ、今一度リスク管理を見直してみてください。

また低圧室に限らず、低酸素トレーニングは

「体調の悪い時には行わない」

「利用中体調不良を感じたら無理をせず直ぐに低酸素室から退出する」

「SPO2を常に監視し、自分の力量以上にSPO2を下げない」

事を必ず厳守してください。

いつの頃か低酸素トレーニングは標高2500m以上が標準となってしまいましたが、2500mでは標高が高すぎる人もいます。
また標高が高ければ高いほど効果がある訳でもありません。
自分に最適な標高(気圧・酸素濃度)と自分に最適な運動強度が組み合わされた時に初めて低酸素トレーニングの効果が発揮されます。