常圧低酸素室は、酸素濃度を低くすることにより、擬似的に高地酸素環境を生み出しています。
実際には、高地では酸素濃度が低くなっているわけではなく、気圧が低くなっているだけです。
たとえばある地点の気圧が0.7気圧であった場合、海面レベルの酸素濃度20.9%に0.7を乗じた数値が擬似的な酸素濃度になるわけです。
気圧は標高だけでなく気温も関わってくる為、例えば8000m級の高所を実現させる酸素濃度は実際にはマイナス25度くらいの気温であることも考慮しなくてはなりません。
実際の気圧を算出する計算式はこちら(カシオ 生活や実務に役立つ計算サイトより)
P0:海面気圧 T:気温 h:標高
その為、酸素濃度から擬似的な標高を表示する場合は気温を考慮する必用があります。
また擬似標高を換算したい場合は上記の計算式を逆算すれば良いことになります。
現在 Hypoxic Training Systermsではオリジナルで酸素濃度から標高を表示するシステムを開発しています。
開発を協力してくれているのはこの方、石田さん。
石田さんはなんとJ◯XAに籍を置くスーパーエンジニア。私のワガママを「面白そうですね〜」と軽やかに笑ってなんでも応えてくれます。
そう、このシステムは単に酸素濃度から擬似的な標高を表示させるだけでなく、室内の酸素濃度-標高を自動調整し、場合によっては換気まで行う完全制御装置なのです。
このシステムも完成すれば完全に日本初。
弊社のシステムにオプションで組み入れます。ご期待ください。
石井隆行
株式会社アスリートネット湘南代表取締役
Hypoxic Training Systems 低酸素トレーニングシステムズ 管理者
1996年アトランタ五輪から5大会連続複数競技の日本代表選手のトレーナー。
「高地トレーニング」「低酸素室においてのトレーニング」に関して、当時の日本記録を保持する競泳選手のトレーナーをしていた2000年頃より研究を始める。
2017年に経営するトレーニングジム内に高地トレーニング専門スタジオをオープンさせるが、 国内の低酸素発生システムを取り扱う会社の方針に疑問を持ち、英国大手低酸素トレーニングセンターと提携を見据え協議を開始。
2020年、協議先センターが取り扱う低酸素発生装置の製造工場へ日本での独占販売契約を結ぶために渡航する予定の10日前、新型コロナウイルスの影響でフライトがキャンセル。訪れる予定の工場も一時閉鎖されてしまった。
この時点で海外製の低酸素発生装置の輸入販売から、純日本製の低酸素発生装置を製造することに方向転換。日本各地の数十社に企画を持ち込むも「技術的にできない」「安全性が心配」などの理由で断られ続けるなか、ようやく1社興味を持って頂く事ができた。そして試行錯誤を重ね、業務用Altitude Maxが完成。
その後、改良を重ね、他社の追随を許さない業務用低酸素発生器を完成させました。
現在でも、より安全で効率的な低酸素環境の構築システムを研究開発を続ける傍ら、多くの人へこの素晴らしい低酸素トレーニングの魅力を届けるために様々なメディアやSNSで発信中